2018年09月27日
艶が出るんです。


ローカルメイドタイプ米軍パイロットサバイバルナイフ用シースの出品に手染めチョコレート(焦げ茶)を追加しました。
ご落札ありがとうございました。

素材は北米産3mm厚ベンズ床革です。

ベンズとは牛の背中からお尻にかけての部位で革の中でもっとも繊維の密度が高く厚みがある為、靴底やベルトなどに使用されます。
床革は革から吟面を取り去った物ですがベンズの場合は繊維の密度が高い為、圧力を掛けるだけで光沢が出ます。
艶出し剤などの薬品は一切は使っていません。
業界ではグレージング加工と言います。

固定ベルトを見て頂ければ艶が出ているのが分かると思います。
染料だけでは艶は出ませんので艶とは無関係です。

通常はこんな感じです。

革を加工する専門工場ではガラスの塊で出来たローラーで圧力を加えながら高速で革を往復させて艶を出しますが、当方にそんな大掛かりな設備はございませんので切り出した革のパーツごとにガラス板で圧を加えて艶を出しています。
勿論、薬品は一切使用していません。
体力の落ちた老人には結構な重労働です。

こんな感じで一つのシースを製作するにもかなりの手間が掛かっているのです。
Posted by 老人ナイフ at
11:42
│ローカルメイドタイプ ナイフシース