2020年11月27日
ナム戦ブーツジッパー
米軍ジャングルブーツ用ジッパーを試作しました! 試作品はイレギュラー放出しております!
ご落札ありがとうございました。
当ブログの熱心な読者であれば「次回作はナイフシースやホルスターでは無く、ナム戦関連の服飾雑貨である。」とのアナウンスを覚えておられるでしょう。
アナウンス時にも申し上げましたが、アホみたいに良い気になって何でもかんでもネットにうPしていたら企業やショップ、資金力のある個人にアイデアや企画丸ごと真似されてしまいます。
だから作品が完成するまでは製作中の物が何であるかネット上では具体的に明かせないのです。
「お前こそ、マッシュのパクりでは?」だまらっしゃ~い!
ジャングルブーツ用ジッパーに関しては80年代頃までは米国製と思われる本革で質の良いPX物やアフターマーケット物が輸入され市販されていました。
現在も色んなメーカーやショップが販売しておりますが、素材が合成皮革やナイロンだったり、ファスナーのエレメントやスライダーがプラスチックだったり、ナム戦当時の物とはディテールがかけ離れていたりと、マッシュ製ブーツジッパーの完売後は納得のいく代用品が何も無い状態でした。
当教団の教祖である老人の「ジャングルブーツのチャック作らんかい。ワレ!」の一声で今回も製作と相成りました。
ベトナムの何処で製作されていたのかすら明確に分からない当時のローカルメイド品を営利目的では無く『個人の趣味の範疇』で製作する分には特に問題は無いと思います。
教祖は昔から非常に言葉使いが汚いです。
最近は加齢による認知症初期症状からか短気で暴力的となり、更に汚い言葉使いに拍車が掛かりました。
検体である糞を投げつける何処かの議員みたいに「若造が!」と怒鳴り散らしてハッキリ言って信者の僕達でも腹が立ちます。
その内「俺はヒューマンガス荒野の支配者だ!」などと言うようになるかも知れません。
とても何処かの○チ勧誘オバサンみたいに「教祖、大尊崇しますぅ。」とはならない。教祖のクセにカリスマ性ゼロなんですよね。
特に教祖から存外に扱われているレザークラフト新担当君は教団内での冷遇に不満を持っているようで「ロ○コンさんがクーデターをおこすのなら造反します。」(←お前もロ○コン言うな。)と言ってくる始末。
まぁ、俺様の方が教祖より遥かに頭は良いがな。
教祖はそれを知ってか知らずか何処かの国家元首さながらに「内ゲバは絶対に許さん!体制維持には粛清も辞さず!粛清!粛清!粛清!」(←ガンダムWで聞いたようなセリフだな。)と僕達を牽制してきます。
僕達が世話をしないと一人では何一つ出来ない老人がよく言うよ…
悪いけど僕は権力や名声になんかこれっぽっちも興味は無いんですよ。権力が欲しいのならアングラで反体制的なガレージパンクなんてしてねぇよ。
メイン素材には国産ヌメ革を手染めして使用。
染料で芯通ししていないので使用に伴い茶色く褪色する所謂『茶芯エイジング』となります。
革の断面は当時物やジャングルブーツの作りと同じで何の処理もしていません。
実物のハトメはジャングルブーツと同じアルミ製を黒塗装した物ですが、塗装が剥離してアルミ地が露になると酸化して粉が吹いたようになる為、老人ナイフ製では真鍮に黒メッキを掛けた物を使用しています。
雰囲気的にも違和感は無いかと。
ジッパーはマッシュ製のような当時物のコンマーが用意出来ませんでした。
それこそブーツジッパーに使われていたのと同型のコンマーはマッシュで取り扱いがありますが、1本5500円しますからジッパーだけで材料費が1万円を軽く越えてしまいます。
当時のマッシュ製ブーツジッパー4500円は超破格値での提供だったはずです。もしかすると最初から赤字設定で企画された商品だったのかも知れません。
試作品では耐久性に定評のある金属エレメントのYKK製10番を使用しています。スライダーも金属です。
このジッパーも地味に1本3800円もします。費用面を考えると個人レベルで製作は困難です。
老人ナイフはあくまでも老人の趣味なので、スタート価格は限界に設定しています。
本番の製作では国内のファスナーメーカーが製作した復刻版のジッパーを使用します。
復刻版とはいえ、実物同様オートロック式でスライダーを引いてロックが解除されない限りジッパーが開かない構造です。
オークションのスタート価格は1セット1万円程度になるかと思います。
復刻版ジッパーの数に限りがありますから、無くなり次第老人製も終了廃盤となります。
もちろん過去の作品同様、試作品に動きがなければ試作品の完売をもってブーツジッパーの製作がボツ案になる可能性もあります。
要するにユーザーが望まない物を資金と労力を割いて製作しても無駄なので製作しないという意味です。
装着用のサンプルにはナム戦後期のパナマソールと同型で70~80年代の実物ジャングルブーツを用意しました。
サイズは9Wです。その他スタンプの文字は判読不能です。
老人製は9を基準に設計しており、前後サイズの8~10への装着は許容範囲と思われますが、それ以外のサイズへの装着は推奨出来ません。
これはサイズによってブーツの丈も変わる為、ハトメのピッチ(間隔)がブーツジッパーに合わなくなるからです。
勿論、8~10以外のサイズに強引に取り付ける事は可能です。
市販品のブーツジッパーもワンサイズのみで欧米人の靴のサイズの平均値11~12辺りを基準に設計されていると思われ、日本人に多い8~10のジャングルブーツにはハトメのピッチが全く合いません。
言い換えれば、老人製はブーツの現物さえあれば空挺ジャンプブーツの12ホールであろうが、どんなサイズであろうが、現物合わせでピッタリの物が製作可能です。
過去にも韓国軍のオールレザーブーツやマーチン用にワンオフ製作した事があります。
装着例
当時物と同様に微妙なアールをつけてありますから直線的なデザインの市販品よりもブーツへの収まりは良いのではないでしょうか。
ヘリパイやドアガンナーにブーツジッパーの装着者が多いのは足への被弾で直ぐにブーツを脱がさなくてはならないケースが多かったからだと個人的には推測しています。
前線の一般兵はほぼ装着していません。戦闘中にジッパーが破損したら歩行出来なくなり逆に生死に関わるからだと考えられます。
例外的に前線でも戦場カメラマンや後方勤務の一般兵や空軍憲兵が装着している例はあります。
こんなマニアックで原価回収すらままならない物を個人レベルで製作するのは老人ナイフぐらいのものでしょう。
『人間嫌いカルト教団』老人ナイフだからこそ成せる技です。製作に複数の業者や人が絡めば絡むほど物のコストは跳ね上がります。
試作品はイレギュラーとして採算度外視にて提供させて頂きます。
勿論、『本番』ともなればとてもこんな値段では提供出来ないので1円でも安く入手されたい方は奮ってご入札下さい。
「もしもし、初めてお電話するんですけど具体的にどんなサービスが受けられるんですか?」
最後までのお付き合いでございます。
「最後までのお付き合いって…?」
ですから、最後までのお付き合いでございます。←なんのこっちゃ
これからも老人ナイフでは国内市場に無い物や他の作家が敬遠するテーマを中心に創作活動を続けて参ります。
その他老人のオークションは→こちらからどうぞ。