2020年04月23日
ナイフメンテナンス サビ取り&黒染め編
スーパーな方々は呑気にスーパー祭りの準備ですか。
さすがは重鎮、スーパーな祭りに相応しい常識破りのスーパーご英断でございます!
全国のスーパーな方々からのスーパーな願いがございますのでね。
『センソーに休みはありません。』←日頃からスーパーな方々がおっしゃっているスーパーなお言葉でございます。
このままスーパー強行開催してスーパー模範を示して頂き、必ずや全国のスーパーな期待に応えて頂けるものと信じております。
「ソンシー大尊崇しますぅ。神様ァァーー\(。´□`・。\)」←カルトか?
空気読めないスーパーな思考の方々はほっといて今回もスーパーではない老人独自の視点観点で進めて参ります。
いつもの通り現状把握から。 浮き錆も無く、錆は比較的軽度の部類と判断しました。
腐食が酷い場合はパーツが再使用出来ないケースもあります。
その場合は別の個体から部品取りするか新造する事となります。
つまり、リペアされた物にはポメルの年号とナイフ本体の製造年が異なる個体が存在します。
ナイフ本体とポメルの年号が合致している個体を『マッチング』と呼びます。
パーツは錆取り剤にドブ漬けにする前に針金に通しておきます。
こうしておくと錆取り剤から引き揚げる際に手を汚さずに済みますし、錆取りの途中で引き揚げてパーツの状態を確認することも出来ます。
パーツを錆取り剤に浸けると即座に反応が始まります。
老人が使用しているのはメッキも剥離してしまうほど強力な物です。我が家では通称『毒』と呼んでいます。
錆取り剤の種類にもよりますが有毒なガスが発生する場合もあります。
微量でも目に入ると確実に失明しますから、防毒マスクや保護メガネ、手袋の着用は勿論のこと、十分換気の出来る環境下で作業をして下さい。
錆取り中は目を離さず時々パーツを引き揚げて錆の取れ具合を確認します。
外観で見える部品の錆取りにはなるべく錆取り剤などのケミカルを使用する方法をオススメします。
それはグラインダーやサンドブラストなどを用いた機械的な錆取りだと工作機械による切削跡が無くなってポリッシュ仕上げのようなツルツルの外観や梨地の外観になってしまうからです。
好みにもよりますが、ポリッシュ仕上げは武骨な軍用ナイフっぽさが消えてしまうので老人は好みません。
老人は雑な仕上げにパイロットサバイバルナイフの魅力を感じます。
錆取り剤から引き上げて水洗いをした状態です。錆は綺麗に除去されています。
完全に地金が出ていますのでグズグズしていると直ぐに錆が発生してしまいます。
撮影に時間を割いていますから、既にうっすらと錆が発生しているのが画像から分かるでしょうか?
錆取りをした後は直ぐに次の作業に移る必要があります。
黒染めの前に脱脂作業を行います。
老人は自動車の塗装やパテづけ前に使われる工業用の脱脂剤やパーツクリーナーなどを使用していますが、脱脂作業の後に水洗い作業があるので中性洗剤でも良いのかも知れません。
常温黒染めの大まかな流れは以下のようになります。
①脱脂
②水洗い
③黒染め
④水洗い
⑤防錆
③の黒染め工程はドブ漬けにする方法もありますが、黒染め液が大量に必要になるのと同時に廃液も大量に出るので刷毛やスポンジで塗布する方法で良いと思います。
⑤の防錆処理は黒染めした表面の微細な穴にオイルを浸透させて錆を防ぐのが目的です。
専用品が市販されておりますが、自動車のオイル交換で余ったエンジンオイルでもミシン油でも何でも良いでしょう。
老人の経験上、この方法で不具合が出たことはありません。
全ての工程を終えた状態がこちら。
元々ポメルのハンマーに施されていた白ペイントが僅かに残ってしまいましたが、古い物のアジと考えます。
ナイフに仮組み。
ポメルを取り外す際に削ったタングの突き出しが僅かなので、再カシメでは無く溶接での固定に変更する予定です。
ブレードとヒルトもタッチアップ的に黒染めをしておきました。
次回は最終回、溶接完成編となります。ご期待下さい。
『猿』だと思ってたんだけど、本当は『スーパー』だったんだね(´・ω・)スマソ
『スーパー』って。゚+.(*`・∀・´*)゚+.゚イィ響きジャナ~イ!!!!
Posted by 老人ナイフ at 22:17
│ナイフメンテナンス