2020年05月31日
GERBER MARK1タイプシース製作
本日はガーバーマーク1タイプシースの製作です。ガーバーマーク1は1976年に発売されたブーツナイフです。
マーク2よりも後で発売されたのに何故名称がマーク1なのかは知りません。
その辺りはブタと話せる特殊能力を持った名物社員F本センセーが良くご存知だと思います。
映像作品への露出も多く、1984年公開の映画『地獄のヒーロー』でチャクノリス演じるブラドックがベトナム軍高官から捕虜収容所の場所を聞き出す際に使用しているのが有名です。
こちらが材料です。 画像にはありませんがドットボタンと金属板も必要です。
実物と同じパーツが手に入らないので似た物を厳選して使用しています。
普通のナイフシースとは異なり、ブレードの滑りを良くするPP板やブーツクリップがあるのが特徴的です。
ちなみにブーツクリップを横から見るとこのような形状となっています。
ブーツナイフ用シースに限らず通常のシースやハンドガンのホルスターなどにも広く使用されております。
シースの形に切り出した革に楕円形の穴を開けてブーツクリップを差し込みます。
次にブレードの滑りを良くするPP板を接着します。
予めブレードの厚みの分のマチを接着しておいた反対側の革と接着します。
クランプして1日ほど放置します。
革の断面をサンディング(ヤスリ掛け)します。
コバ(革の断面)を染料で染めます。
ステッチのラインを引きます。
ハンドルプレスなどでステッチの下穴を開けます。
縫い終えた状態。
コバにコバ処理剤やロウを塗って磨き込み艶を出します。
先にコバを磨かなかったのは糸を引き締めて縫って行く手縫いだとコバが波打つ場合があるからです。
コバが波打っていれば再度サンディングして染色してからコバを磨き込みます。
ボタンなどの金具類を取り付けます。
ガーバーマーク1などのブーツナイフ用シースはクイックドローを可能とするために固定ベルトに金属プレートが装備されている物が多いです。
ナイフの収納を確認。
※画像は樹脂製のダミーナイフです。
クリップはこのようにブーツの縁に引っ掛けて使用します。
勿論、通常のシースのようにパンツのベルトに差し込んで装着する事も可能です。
ノーベルトの状態でもパンツ自体に差し込めるので、非常に使い勝手の良いシースです。
金属プレートのお陰で固定ベルトはワンアクションで開放されます。
この仕組みによりナイフのクイックドローを可能としています。
ご覧のようにシースの画像さえあればどんなシースでも製作が可能です。
ブーツナイフはミリタリー系やナイフ系の方だけでは無く、バイカーにも人気があります。
しかし、ダガー形状の物が多く、刃を潰して片刃にするなどの適法化処理をしないと日本では所有も売買することも出来ません。
よく剣先を切断してしまう方がおりますが、片刃のナイフにしてしまえば所有売買に問題はありません。
勿論、適法化してもキャンプや釣りなど正当な理由が無いと持ち歩く事は出来ません。
キャンプや釣りでの使用が目的でもブーツに仕込んで持ち歩くと秘匿性が高いと判断されそうですから、ブーツへの装着ギミックは室内鑑賞目的といった所です。
ブーツクリップは余分にありますから、反響があれば製作も検討します。
クリップで保持可能な軽量小型のシースナイフであれば、ダガー形状で無くてもブーツ装着用シースを製作する事は可能です。
Posted by 老人ナイフ at 17:40
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