2019年02月17日
CIAポーチ出品!
CIAポーチを出品しました!
ご落札ありがとうございました。
何の変哲もないCIAボーチですが、特筆すべき点は…
マガジンを瞬時に取り出せるようにベルトとバックルによる開閉からドットボタン併用式にカスタムされている事です。
ベルトを予め使用するマガジンサイズに調整しておけばフラップの開閉はドットボタンのみで可能です。
この個体は海外コレクター経由で入手しました。
かなり使用感がある為、もしかすると実際にベトナムで使用された貴重な個体かも知れません。
画像は最上段のボタン位置でフラップを留めた状態です。
カスタムによりサブマシンガンのマガジンが収納可能となっています。
マガジンポケットの収納性を電動ガンのマガジンを例に検証して行きます。
構造上、電動ガンのマガジンは実マガジンよりも短いのでその点は考慮に入れた上でご覧下さい。
まずはM16用30連型マガジン。
余裕です。ボタンの位置は最下段。
次にベトナム戦争に於ける特殊部隊でも使用例のあるM16用40連型マガジン。
ボタン位置は2段目。
老人の言うことを全く信じない疑り深い方がいらっしゃるので、横からマガジンが見えるアングルでも撮影しています。
最後はAK用バナナマガジン。
こちらもボタン位置は2段目。
ボタン位置が一直線で無いのは、弓なりになったAKマガジンのR形状に合わせた物だと推測されます。
サブマシンガン用のマガジンが手元に無かった為、現物を用いての検証こそ出来ませんでしたが収納は十分可能であると思われます。
CIAポーチは雑な縫製が特徴で個体によりマガジンポケットの大きさがまちまちであることが多く、マガジンが入ったり入らなかったりが当たり前なのですが、出品物は確実に各種マガジンを収納する事が出来る数少ない個体です。
そういう点でも非常に貴重だと思います。
また、マガジンの仕切りとなっているステッチを全て取り外し、雑嚢として使用された個体の存在も確認しています。
次に通称『グレネードポケット』と呼ばれているポケットの検証に移ります。
グレネードポケット下部の生地にダメージがあります。
検証にあたって誰もが一度は手にしたであろうサンプロ製のダミーグレネードを用意しました。
左からパイナップル→レモン→アップルの順です。(レモンは塗装されています。)
いずれのグレネードも収納が可能である事を確認しました。
収納面だけの検証ではありますが、通称名グレネードポケットはあながち嘘では無いと思われます。
このグレネードポケットは、しばしば取り外されて使用されたようです。そのような個体が存在しています。
一部に生地がODでボタンにレフトザドットの刻印がある物を実物、カーキー生地でボタンに刻印が無い物を偽物とする傾向がありますが、所有しているCIAポーチで確認した所、レフトザドットの刻印があったものは1点だけで生地がODであっても刻印が存在しない個体も含まれていました。
CIAポーチが当時の沖縄で作られていたのは間違い無く、過去に沖縄でデッド物を大量入手した際もODとカーキーが混在している状態で入手しています。
何の根拠も無く、生地の違いやボタンの刻印の有無だけで偽物と決めつけるのは危険とするのが老人の見解です。
次に特大ハトメ付きの用途不明小ポケットです。
分解したクリーニングロッドですらマトモに収まらず残念ながら検証すべき対象物や用途も思いつきませんでした。
先の細いプライヤーなら握り部分に固定ベルトを跨がらせる状態で収納可能ですが、戦場に於いて個人単位で先の細いプライヤーが必要とも思えません。
特大ハトメも水抜き用としては単純に大き過ぎると思います。何か別の用途があるのかも知れません。
ショルダーベルトはベルトの長さの範囲内で無段階に調整が可能です。
ベルト基部はループ状に縫われておりベルトループとして使用可能ですが、幅が狭くトラウザー用ベルトしか通すことが出来ません。
ポーチに汎用性を付帯させるのならばピストルベルトの幅で作るのが最良と思われるのに、どういう意図目的でループ幅を狭くしたのかは謎です。
これはCIAポーチの使用例と言われている画像です。
確かにフラップの形状も似ており、装着者もグリースガンを装備している事から整合性を考えるとCIAポーチである可能性は十分ありますが、これはCIAポーチのデザインソースとなったとされている共産軍のAK用マガジンポーチにショルダーベルトを追加した物の可能性も捨て切れません。
当時CISOによって米軍供与品と分からないように沖縄で作られたのがCIAポーチである事を疑う余地はありません。
しかし、ベトナム戦争に於ける決定的な使用例が殆ど無く沖縄に大量に残されていたことを考えると、生産はしたがベトナムにはごく少量が送られただけで本格的な供給を前にベトナム戦争が終結を迎えたというストーリーも考えられます。
また前途したように縫製が雑でマガジンがマトモに入らない個体が非常に多く、マガジンポーチとして全く使えないという理由で納入業者に大量返品されベトナムに送る事を見送られた可能性もあります。
いずれにしても色んな可能性や想像力を掻き立てられるアイテムであると言えます。
ネットショッピング同様オークションは現物を見ずに購入する訳ですから、画像は一般的なネットショップよりも多目に載せています。
画像の物が届きます。安心してご入札下さい。
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