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老人ナイフ
老人ナイフ
何処にでもいる普通の老人です。

2018年09月13日

ゴクアツ! (当方比)




材料を姫路レザー3mm厚ヌメ革に変更して再生産中のナム戦ローカルメイドタイプウォッチベルト(画像右)と旧ロットの比較画像です。
※画像は試作品です。細部は変更される可能性があります。

旧ロットは2mm厚のヌメ革を使用して製作しましたが、こうして並べてみると厚みの差は一目瞭然です。





細かい部分では、旧ロット(画像左)ではダイソー製ミリタリーウォッチからの流用だったバックルを専用品に変更しました。





実は装着感だけを取れば旧ロット(画像左)の方がずっと上です。
革が厚くなると高級感が増す反面、どうしても装着感が犠牲になってしまいます。





我が国ではバイカーウォレットなどバイカー向け革製品の影響で革が分厚い物ほど質の良い高級品とされる傾向が強いのは間違いありません。
実はバイカーや革製品の本場である米国でも革製品は日本ほど分厚くありません。

日本ではメーカーの戦略により高級ブランド化してしまい富裕層の物となった感が強いアメカジやバイカーファッションですが、本国では一般的な労働者の収入で買える価格帯でなければ消費者からは受け入れられません。
デニムの作業服やライダースジャケットを何十万も出して買うのは世界広しと言えども日本人ぐらいのものです。

本国の労働者やバイカーはもっと廉価な物を身に付けています。





ウォッチベルトの場合、見た目と装着感のバランスで言えば3mm厚が限界であると思います。

市販品でもバイカー系やオラオラ系のウォッチベルトは無駄に革が分厚くて重い物が多く、丸一日身に付けていると結構疲れてしまいます。
個人の好みにもよりますが、老人の私なら迷わず装着感優先で選びます。


ウォッチベルトその1ナチュラル9


それにベトナム戦争当時の実物ローカルメイドウォッチベルトはチープな作りの物が多く、当時のディテールを忠実に再現するのであれば3mm厚はオーバースペックだと言えるでしょう。
革が分厚い物がオリジナル(実物)だと思い込んでいる方は後年に作られたリプロ品のイメージをオリジナルとして捉えている方が殆どです。

日本では革製品やミリタリー物に限らず、復刻版と呼ばれる企画物は商品としての付加価値を高める目的や購買層拡大の目的でこうした日本市場向けのアレンジが頻繁に行われています。
オリジナルに忠実な製品を望んでいるマニアの観点からは「メーカーって何も分かってないな。」と思わせる部分でもあります。

復刻版に足すも引くも要らない。現代の水準から考えるとチープな部分や不具合も含めて当時の味であると思います。


ウォッチベルトその3-3


今回は既に材料を調達してありますので3mm厚での再生産を敢行しますが、次回ロットでは元の2mm厚に戻す予定です。





ゴツい革製品がお好みの貴兄はこの機会に入手しておいて下さい。近日出品予定です。